リハスタ

   理学療法士による知っとくとためになる情報発信

iPS細胞・再生医療の進歩が素晴らしい。リハビリ分野でも治療方針の転換が必要になる。

先日、日本神経理学療法学術大会に参加してきました。


非常に勉強になる2日日間でした。勉強になる面もたくさんあったのですが、帰ってきて真っ先に職場の同僚に話した内容は、「再生医療がやばいぐらい進んでる!」でした。


それだけ、再生医療に関する報告が盛り込まれており、「ついにここまで来たかー」とテクノロジーの進歩が一番印象に残りました。


簡単にではありますが、まとめてみます。

iPS細胞に関するニュース

連日のようにYahooニュースにiPS細胞に関するニュースが掲載されていますよね。しかもすべて異なる病気に対してです。


パーキンソン病、脊髄損傷、がんなどに関してのニュースです。


パーキンソン病に関しては、京都大学が世界初のパーキンソン病に対するiPS細胞を使った移植術を行ったとのニュースでした。11/9に行ったとのニュースですので、今後の経過など続報が気になるところです。


脊髄損傷に関しては、慶応大学が「iPS細胞から神経のもとになる細胞をつくり、脊髄損傷の患者に移植する」という臨床研究の計画が、学内の審査を通過したとのニュースです。厚生労働省の専門部会でも認可される必要があるそうですが、順調にいけば来年から開始されるかもしれません。


がんに関しては、iPS細胞からがん細胞を発見することに優れたキラーT細胞を作ることに成功したとのニュースです。がんを発見する能力が10倍以上高まっていたとのことです。マウスレベルでは、すでにがんの進行を抑制する効果が得られているようですね。こちらも今後の臨床研究に期待です。




神経理学療法学術大会

学術大会に参加して感じた印象は、「ロボットに関する発表」「再生医療に関する発表」。この二つの内容の割合があきらかに増えたなーと感じました。


ロボットに関する発表は、「HAL」「Hondaアシスト」「GEAR」など今までも発表見られてはいましたが、その量が増えたこと。


再生医療に関する発表は、今までほとんど記憶になかったのですが、その分今回の印象が凄まじいです。


もちろん、私の興味のある栄養に関するものや長下肢装具に関する発表もたくさんありました。それらも非常に興味深い内容だったので、今後の研究に活かせたらとは思います。

再生医療

脊髄損傷に対して再生医療とリハビリテーションを併用した発表がありました。


脊髄損傷患者に対して、自家組織移植を行った症例の報告。完全麻痺の症例に対して再生医療(組織の移植)とリハビリテーションを行うことで、患者本人の意思による筋収縮が見られるようになったとの報告がありました。


脊髄は、一度損傷されると修復されることは難しく、特に完全麻痺では残された機能を最大限に活用する考えでした。今回のように麻痺していた筋肉に再び筋収縮が見られるようになったということは、脊髄の再生が得られたということになりますね。


別の報告では、脊髄損傷患者に幹細胞を用いた再生医療とリハビリテーションを実施。脊髄の再生の効果判定に、拡散拡散テンソルトラクトグラフィを使用しています。


拡散テンソルトラクトグラフィとは、MRIの撮影方法の1つで、ざっくり言うと神経線維をより詳細に見ることが可能な撮影方法です。


幹細胞投与から一か月後の撮影にて、神経線維の改善が見られたそうです。現段階では、完全に元通りになるまでの改善は難しいようですが、神経の再生が得られるという可能性は非常に大きな進歩だと言えると思います。


リハビリテーションの分野でも再生医療にアンテナを張る必要がありそうです。ロボティクスに関しても目覚ましい進歩がありますし。


以前聞いた話では、海外では長下肢装具はほとんど使用されておらず、ほとんどロボティクスらしいです。使用したとしても膝継手にロボティクスが用いられているそうで、リングロックやダイアルロックはほとんど使わないらしい、、、。


日本でも近いうちそうなるんでしょうね。楽しみです!