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認定理学療法士取得へ。協会指定研修の全貌。

認定理学療法士の取得を目指すということで、、、先日、協会指定研修に参加してきました。


今年に関しては、協会指定研修はeラーニングでも受講可能だったのですが、そんなことはつゆ知らず、はるばる車で1時間以上かけて現地で受講してきましたよー。


来年度以降受講される方は、eラーニングで受講可能かどうかも確認してみてくださいね。


さて、参加した内容をまとめてみます。

参加者

定員は満員だったようで、会場をざっと見渡した感じは30歳前後の方がほとんどですね。新プロ修了、専門分野登録2年となると、だいたい30歳前後になってしまいますかね。40代以上の方は10%ぐらいといった感じですかね。


講義の中で、現在管理職についている方が挙手で手を挙げる場面がありましたが、だいたい参加者の10〜20%が管理職についているような印象です。

協会が目指す専門・認定理学療法士の役割

ここからは、講義のテーマごとにざっくりと講義の概要をまとめていきます。


この講義では、実際にはほとんど専門・認定理学療法士の役割についての言及はなかったように思います。


ヒポクラテスの誓いやヘルシンキ宣言、リスボン宣言などの倫理的な内容のスライドがほとんどでした。資料のスライドは半田会長自ら作成されたようです。


あとは、医療事故に関するもの。刑事責任・民事責任・行政責任などの法的責任についての説明がありました。私のブログでも以前、医療訴訟についてまとめた記事がありますが、やはり現場で働く人間として、このあたりも知識として必要だと思います。


1例、具体的な事例の紹介もありました。ときどき、このような具体的な判例を振り返って、どのように対応するか検討する機会が職場でもあってもいいのかもしれませんね。


最後に少しだけ、専門・認定理学療法士についての言及がありました。もし、専門・認定理学療法士等のリハビリに加算がつくのであれば、専門・認定理学療法士の医療行為にはそれ相応の責任がつくよ、というようなニュアンスの話でした。もう少し、今後の専門・認定理学療法士制度のビジョンについての話が聞きたかったです。

臨床・疫学研究の推進

タイトルの通り、研究の基礎的な内容の話がほとんどでした。「感度」「特異度」などの用語の説明から、検定方法の概要説明など。検定方法については、もう少し踏み込んだ内容をして欲しかったですが、1時間という限られた枠ではそこまでは難しいのですかね。


あとは有意差と有意味な差について。私自身は、まだ研究発表をしたことがないですし、論文を読んだとしてもこのあたりの細かい用語についても意識したことはなかったので、参考になりました。


あとは協会が求める研究課題の提示がありました。「効果があるんだということをしっかり証明して行こうぜ、特に専門・認定理学療法士を名乗るのなら」、ってことでしょうか。

根拠に基づく理学療法

少し先ほどのテーマと重複する部分もありますが、このテーマではデータベースの紹介や研究デザインについての内容でした。


データベースの紹介では、PEDro・PubMedの話がありました。PubMedに関しては知ってはいましたが、私の場合、、、まぁ使用することはほとんどないですね。PEDroに関しては名前をどっかで聞いたことがあるかなーって程度だったので、「ほぅほぅ」と思いました。


PEDroはオーストラリアの理学療法士のデータベースだそうで、リハビリ分野のみのデータベースなので、PubMedに比べると使用しやすいらしいです。もちろん、無料で使用できます。また検索結果の一覧に、その論文の評価(10点満点)も表示されているので、効率よく優れた論文を見つけられるとのことですよ。


あとは、研究デザインごとのメリット・デメリットの説明。エビデンス・診療ガイドラインの紹介といった感じですね。「しっかりエビデンスのある理学療法をしろよー、ガイドラインも新しいものを随時参考にしなさいよー」、ですね。

理学療法ガイドライン

ガイドラインがテーマでしたが、診療ガイドラインというよりは、理学療法教育ガイドラインがメインでした。というか、全てです。


現在は、卒前教育の目標が、「理学療法の基本的な知識と技能を修復するとともに、自ら学ぶ力を育てる」に設定されているそうです。臨床実習の到達目標は、「ある程度の助言・指導のもとに、基本的理学療法を遂行できる」こと。


臨床実習における学生が実施できる行為についても説明がありました。


①患者に同意を得た上で行う

②指導者の指導・監督の下で行う

③侵襲性がそれほど高くないと判断した行為は行える

④臨床実習前に実習生の評価を行う


③の行為に関しては、具体的な行為(ROM、物理療法、痰の吸引などなど)について、行うべき・指導者の補助として行うべき・見学にとどめておくべきの3段階にわけて分類されていました。おそらく、協会のHPでも見たことがあるような気がするので、興味のある方はHPを確認してみてください。


指定規則でも、臨床実習に関する内容も組み込まれているそうなので、要チェックですね。特に、臨床実習指導者の要件・研修など。

医療安全・労務管理

講義の最初の方で、「セラピストは患者の問題点を解決する。管理者は組織の問題点を解決する。良いセラピストは、管理者としても有能」と話されていました。なるほどなーと思いました、臨床も管理も考え方の根本は同じですもんね。


医療事故に概念(定義)の説明があり、「予期しない不利益」のワードがあるが、この「予期しない」とは、患者・家族にとって予想外の出来事だそうです。つまり、患者・家族の主観的な部分が医療事故を定義する重要な要素と言えるわけですね。事前に十分な説明を心掛ける必要があります。


メンタルヘルスについての話もありました。企業内の社員が増えれば増えるほど、メンタルヘルスに問題を抱える社員が増えるらしいです。やっぱり対人関係の問題が、メンタルヘルスに大きな影響を与えているということですかね。アドラーの「嫌われる勇気」でも、すべての悩みは対人関係の悩みらしいですから。


最後に質の管理の話。ドナベディアンが提唱するドナベディアンモデルについての説明がありました。医療の質を評価する際には、①構造、②過程、③結果で評価するといいらしいです。


①どういった設備、人員配置(構造)で、②どのような過程で、③どのようなアウトカム(結果)になっているか。ものごとをとらえるポイントとしては有用かもしれませんね。

参加した感想

んー、やっぱり研修に参加すると気が引き締まる感じはありますね。どの研修・学術大会でもそうですが。


このメンバーが、みな認定理学療法士の取得を目指していると思うと、仲間意識もそうですが、やっぱり「自分もうかうかしていられない」という気持ちになれました。


ただ、一つ一つのテーマの講義の内容に関しては、物足りない部分があります。時間・講師の制約があるのは分かりますが、このレベルだけでいいのか?という感想です、正直なところ。


まぁ、平成33年の生涯学習制度の変更後は、専門・認定理学療法士になるにはもう少しハードルが上がるとは思いますが。今は暫定的なカリキュラムな感じですかね。


あと、冒頭でも書いたようにeラーニングでも受講可能でしたが、個人的には現地での参加がおすすめかもしれません。


気持ちが引き締まることもそうですが、生の講義では認定試験での出題をにおわすような講師の先生の言葉もあったりします。eラーニングでの講義は確認してはいないですが、おそらくeラーニングのようなフォーマルなものでは通り一辺倒のような講義になってしまいがちな気がします。


あとは半田会長、内山・斉藤副会長などの話を直接聞ける機会もなかなかないので、貴重な時間でした。特に、トッピクスの枠の30分でのお話はいろいろと考えされられる内容もあり、職場のスタッフとも共有した方がいいかとも思っています。


以上、指定研修の報告でした。

www.rihasuta.net



本日も最後までお付き合いありがとうございました。

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